大規模言語モデルは有能な同級生・同僚だと思う

ChatGPT楽しい!

みなさん大規模言語モデル(以下LLM(Large Language Model))と遊んでますか。僕は少し出遅れたもののめちゃくちゃ楽しんでます。2月末に遊び始めて2週間でPlusに課金(2600円/月、安い!)、今日API Keyを取得してAPIの方にも課金してしまいました。ChatGPTが2022年11月に公開され、2023年2月に有料版の公開となり、先日遂にGPT-4ベースのリリース。他の団体も次々とLLMを発表し、一瞬と言っても良いペースで身近なものになった印象です。TwitterのTLも連日LLMの話が流れていて、いろんな遊びを見られて楽しいです。

今回はLLMと一緒に簡単なアプリ作成を行った流れの紹介と、LLMに対する個人的なお気持ちを書きます。機械学習の技術的な話や小難しいことは一切しません。

今回の記事を書こうと思った経緯

LLM関連のWeb記事を読むとやれおかしな回答だ・やれセキュリティ問題が……とネガティブな話が多かったり、ネガティブでなくとも明らかに"言語"モデルであることを無視したようなタスクをさせようとしているような話が書かれていたりして辟易します(要出典)。
ガソリンスタンドに行ってガソリンは爆発するから危険だとか、軽油を入れてみましたが車が走りませんでした、みたいなことを言ってるように見えます。 TwitterでもChatGPTと遊んでいる話を見ていると、無茶なチャレンジをさせて出来ないのを確認することでAIにマウント取ってるのかな……と思うような事例を見たりします(僕の性格が悪いためそう見えるのかもしれない)。
というわけで、無邪気にこんなことがLLMと一緒にやれば簡単に出来たよという話を紹介します。 言いたいことは最後のお気持ちの部分です。

Discordで使えるChatGPT BotをChatGPTと一緒に作る

以下のChatGPTは、ChatGPT PlusのGPT-4モデルベースです。
将来こんなしょうもないものが学習データにならないようにスクショベタ貼りです(はてなブログなんて学習に使わないと思うけど)。

完成してしまいました。もっとタスクを分割すればよかったですが、この程度なら一発で教えてくれてしまいます。

(ただしdiscord.pyはバージョン次第でこのままでは動きません。エラーが出たら都度聞けば答えてくれます。また公開されているGPTは2021年までのデータで学習しているためgpt-3.5-turboについては知らないので自分で調べるしかないです。)

用語がわからなければそれについて聞いたり、ライブラリのインストールに不慣れであればその方法を聞いて一つずつ進めれば出来ると思います。なんならPythonを触ったことすらないしコンソールを開いたこともない人でも聞けば答えてくれます。

お気持ち

学生時代、「なんでそんなことまで知ってんの?」みたいな人、周りにいませんでしたか?雑に振った話題をいとも簡単に乗りこなしてくるような人。

ChatGPTに触れてみてこれからはLLMがすべての人のそばにそんな人がいる時代になるんだなあと感じました。ググればわかるようなことでも英語の公式ドキュメントや分かりづらいWeb記事を漁らなくても教えてくれる人がいると初めの一歩がかなり楽になります。上記のように雑に複数の知識が絡まるようなことをしてみたくなってもとりあえず聞いてみれば何を用意すればいいかわかるというのは非常に助かると思います。甘えるな自分で調べろと思うかもしれませんが、近くに詳しい人がいたらその人に聞きますよね。

他にも身近なところで言うと、ゲーム配信のYouTuberになりたいけど何を用意すればいい?と聞けば必要なデバイスからソフトウェア及びその設定まで全部答えてくれます。いい感じの晩御飯の献立・調理方法も教えてもらえるし、おすすめの筋トレも教えてくれる。結婚祝いのメッセージだって一緒に考えてくれます。友達いらずです。

またAIのおもちゃが登場したのか~くらいに思ってましたが、今回はもうおもちゃの域は出て汎用技術の一角になりそうです。質問したらググレカスとか言わないし、広告と謎の自分語りを挟まずなんらかの答えを返してくれる人がいつも一緒にいてくれる感じです、すごい。
LLMに感情はないかもしれませんが、話の通じない人との会話より数段上の知性を感じられてストレスがないのがすごいです。人間の脳のニューロンは1000億個程度と言われていますが、GPT-3は1750億個、GPT-4は更に多くのパラメータを持っているのでこれはもう……という気持ちです(パラメータ数はニューロンの数というよりパスの数だと思うけどまあオーダーは近づいてきているんじゃないかという意味で)(ネットワーク構造の最適化や五感に当たる情報のマルチモーダル化が進んだとき、本当に知性や感情が生まれる可能性も期待してしまいます)。

AIに仕事を奪われるみたいな話がよくあります。個人的には上のDiscord Botの話でBotを作ったのは誰ですか?と聞かれたら僕だと応えられるのでそれくらいの印象です。Botに更に機能を追加するかもしれませんが、そのアイデアは僕が出す必要があるでしょう(機能追加するならどうする?とか聞けば何か返してくれるかもしれませんが実装するのは自分です)。ただコールセンターみたいな人が人を浪費するタイプの仕事はどんどんAIに奪われていったら良いなと思います。

「大規模言語モデルは有能な同級生・同僚だと思う」というタイトルの意図がなんとなく伝わったでしょうか。近くに有能な同級生や同僚がいて自分の無能を感じても、自分のやりたいことを実現するのは自分自身なので頑張りましょう。LLMすごいよ楽しいよ友達になろう。というお話でした。

BingAIはまだあんまり触れてないのであっちも触りたい。仕事でわかんなかったこと聞こう。Unityの勉強したいのでChatGPTに色々教えてもらおう。とか最近はLLMのこと考えてることが多い。

終わり。

追記:ChatGPTくんにもブログを読んでもらいました。